アゲーラ

アゲーラ(Agera)はスウェーデンの自動車メーカーケーニグセグが2011年から販売するスーパーカーである。ここではベースモデルの「アゲーラ」に加え、スペックが強化された「アゲーラR」などについても記述する。

ケーニグセグ・CCXの後継機として発表された。車名はスウェーデン語で「行動する」という意味の"Agera"と、古代ギリシャ語で「不老」という意味の"Ageratos"からとられた。

2010年3月のジュネーヴモーターショーで発表された。自社開発のV型8気筒5.0Lツインターボエンジン。発表当時の排気量は4.7Lの予定だったが、販売時に5.0Lに変更になった。最高出力940PS/6,900rpm。2,700rpmから6,170rpmまでの広い回転域で1,000Nm以上のトルクを発生させることができ、最大トルクは1,100Nm/4,000rpm。

エクステリアデザインは歴代モデルと同様のコンセプトを持つが、空力性能が向上しておりCd値は0.26である。

100km/hまでの加速時間は3.1秒、200km/hまでは8.0秒、さらに100km/hからの制動距離は30.5mであり、加速、制動性能ともにクラス最高レベルに達する。最高速度は395km/hと公表されている。

アゲーラをも超えるのが、[R]2011年のジュネーヴモーターショーで発表された、アゲーラをベースにその性能を向上させたモデルである。エンジンにはアゲーラから大きな変更はないが、最高出力は1,115PS/6,900rpm、最大トルク1,200Nm/4,100rpmであり、それぞれ175PS、100Nm向上している。100km/hまでの加速時間は2.9秒、200km/hまでは7.5秒でこちらもアゲーラより速く、耐・横G性能は1.6Gであり、コーナリング性能も高い。最高速度は理論上440km/hも可能であるとされる(タイヤの耐久力が追いつかないため実際には未知数)。

2013年にマイナーチェンジ。最高出力は25PS向上して1,140PSに、許容回転数は7,250rpmから7,500rpmに引き上げられた。足回りには中空構造のワンピースカーボンファイバーホイールを装着、サスペンションも改良が施された。また新たにエアロパーツを補強したことでダウンフォース量も向上した。

数あるアゲーラの中でも最強と称される[One:1]2014年のジュネーヴモーターショーで発表された、ケーニグセグの創業20周年を記念して作られたアゲーラの究極モデル。生産台数6台。性能は最高出力1360PS、最大トルク1371Nmに引き上げられた。理論上の最高速度は440km/hと公表されている。また、空力面でも2本のシャークフィンやアクティブエアロシステムを装備するなど大幅な改良が施されている。名前の由来は、最高出力が1360PSなのに対し、車重も1360kgでパワーウェイトレシオが1:1=One:1な事から。1360PS(1341HP)というパワーが1メガワットに当たることから、ケーニグセグはこれを「メガ・カー」と呼称している。